- かさ
- I
かさ【嵩】(1)物の大きさや分量。 体積や容積。
「~がはる」「水~」
(2)人間としての大きさ・厚み。 威厳・徳など。「人の~もなくして, 只世に随ひ/沙石 4」
(3)高い所。 かみて。「~より落し懸て/太平記 15」
(4)芸の幅や厚み。「生得の位とは長(タケ)也。 ~と申すは別の物也/風姿花伝」
~から出る「かさにかかる」に同じ。「~でれば気をのまれ/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
~にかか・る(1)優勢に乗じて攻勢に出る。(2)威圧的な態度でのぞむ。「ひるんだところを~・って攻める」
~に回・る相手を圧倒する形勢となる。 優位に立つ。II「名虎大の男, ~・る/平家 8」
かさ【暈】太陽・月の周囲にできる光の輪。 巻層雲などの微細な氷晶からできた雲を通して太陽や月を見たときに現れる光の屈折現象。 俗に風雨の前兆とされる。 ハロー。 うん。III「月に~がかかる」
かさ【枷鎖・枷鏁】くびかせとくさり。 罪人をつなぐ刑具。IV「或いは杻械(チユウカイ), 或いは~を蒙れる者/今昔 7」
かさ【毬・梂】マツやツガなどの実の殻(カラ)。V「松~」
かさ【瘡】(1)できもの・はれものなどの皮膚病。 また, かさぶた。(2)梅毒(バイドク)の俗称。VI「~かき」
かさ【笠】姓氏の一。VIIかさ【笠・傘】(1)雨雪・日光を防ぐために頭に直接かぶるもの。 菅(スゲ)・藺(イ)などで編んで作る。 かぶりがさ。 《笠》→ 笠の台(2){(1)}と同じ目的で頭上にかざすもの。 中心点から放射状に骨を出し, 布地や油紙を張り, 柄をつけ, 折り畳みできるようにしたもの。 こうもり傘・唐傘・日傘などの総称。 《傘》「~を差す」(3)(1)(2)の恰好(カツコウ)をしたもの。「電気の~」「キノコの~」
(4)おおい守るもののたとえ。「権力を~にいばりちらす」「核の~」
(5)椀(ワン)などのふた。「~を取て, 御めしの上をばとらず/今川大双紙」
(6)筆のさや。 筆帽。(7)家紋の一。 {(1)(2)}をかたどったもの。~に着る(1)微力な者が権勢者の後援を頼りにして威張る。「親の権威を~着る」
(2)自分の施した恩徳をいいことにして威張る。VIIIかさ【過差】(1)分に過ぎること。 不相応なぜいたく。「~をばえしづめさせ給はざりしに/大鏡(時平)」
(2)誤差。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.